【ブログ管理人】理学療法士のイマリ(@imari_yy)です。
肩関節の運動器エコーで【Peribursal fat】と呼ばれる所見についてまとめました。
Peribursal fatとは
肩峰下滑液包の天井側に存在する脂肪層のことです。
腱板表層の輪郭を縁取るため、超音波画像上は上方凸の高エコー像を示します。
腱板断裂がある部位では、腱板欠損部に一致して輪郭線が陥凹します。
peribursal fatの陥凹象が認められた場合に、腱板が断裂している確率は(陽性的中率)100%
Peribursal fatの平坦化
Peribursal fatの陥凹像は、滑液包面不全断裂を含む断裂サイズが1cm以下の小断裂に特徴的な所見です。
逆に、断裂が拡大し近位側へ引き込まれていくとPeribursal fatの形状が徐々に平坦化して、断裂サイズが大きくなるとPeribursal fatと骨頭が接し、腱板の欠損像を呈します。
Peribursal fatの平坦化が認められた場合の腱板断裂陽性的中率は100%
Peribursal fatと腱板内の低エコー像
腱板断裂例で水腫の量が多い場合、滑液包が膨らみPeribursal fatの形状が上方凸となるため、要チェックです。
一方、腱板欠損部に充満した水腫によって腱板断裂部は低エコー像として描出されます。
※腱板付着部は異方性の影響で低エコー像を示すことがあるため断裂と勘違いしないように注意