筋の構造・機能

梨状筋[Piriformis]

 

本記事では「梨状筋」に関する情報をまとめています。

概要

  • 梨状筋は大殿筋の深層で中殿筋のすぐ尾方に位置する円錐状の筋。
  • 仙骨の後面から始まる筋束を持つ場合や梨状筋と中殿筋とが癒合している場合がある。
  • 梨状筋の筋腹の走行方向は大殿筋の筋束の方向とほぼ同じ。
  • 筋腹の大きさは個体により大きく異なる。
  • 梨状筋の筋腹が2分し、その間を坐骨神経の一部が貫通する場合がある。

 

起始・停止・作用

起始

  • 仙骨の前面で第2〜4の前仙骨孔の周辺

停止

  • 大転子の後近位端

作用

  • 股関節の外旋
  • 股関節の外転

神経支配

  • 仙骨神経叢(S1、S2、(S3))

 

筋の走行

 

筋連結

 

アナトミートレイン

準備中

 

トルク発生寄与率

運動方向 作用を有する主な筋
屈曲
  • 大腿直筋(30.0%)
  • 腸腰筋(20.8%)
  • 長内転筋(15.8%)
  • 大腿筋膜張筋(8.3%)
  • 恥骨筋(5.9%)
  • 縫工筋(5.7%)
  • 短内転筋(5.3%)
  • 外閉鎖筋(5.1%)
  • 小殿筋前部(2.4%)
  • 薄筋(1.5%)
伸展
  • 大殿筋(31.9%)
  • 大内転筋(23.0%)
  • 大腿二頭筋(14.1%)
  • 中殿筋(14.0%)
  • 半腱様筋(7.9%)
  • 半膜様筋(7.5%)
外転
  • 中殿筋(62.1%)
  • 小殿筋(15.6%)
  • 大腿直筋(8.0%)
  • 大腿筋膜張筋(5.5%)
  • 腸腰筋(4.0%)
  • 縫工筋(2.6%)
  • 梨状筋(2.1%)
内転
  • 大内転筋(30.2%)
  • 長内転筋(14.3%)
  • 短内転筋(10.6%)
  • 外閉鎖筋(9.6%)
  • 大腿方形筋(8.6%)
  • 大腿二頭筋(6.9%)
  • 大殿筋(6.7%)
  • 薄筋(4.6%)
  • 恥骨筋(2.9%)
  • 内閉鎖筋(2.4%)
  • 半腱様筋(1.8%)
外旋
  • 大殿筋(29.9%)
  • 中殿筋後部(28.8%)
  • 内閉鎖筋(16.0%)
  • 大腿方形筋(9.8%)
  • 梨状筋(5.0%)
  • 大腿二頭筋(3.2%)
  • 下双子筋(2.7%)
  • 上双子筋(2.5%)
  • 小殿筋後部(2.0%)
内旋
  • 中殿筋前部(50.2%)
  • 腸腰筋(13.8%)
  • 小殿筋前部(9.8%)
  • 長内転筋(6.1%)
  • 半腱様筋(4.2%)
  • 恥骨筋(3.9%)
  • 短内転筋(3.0%)

 

生理学的断面積

生理学的断面積(cm2)
梨状筋 8.1
外閉鎖筋 30.1
内閉鎖筋 25.4
上双子筋 4.1
下双子筋 4.1
大腿方形筋 14.6

 

参考および引用文献

  • 身体運動学 関節の制御機構と筋機能
  • 筋骨格系のキネシオロジー第3版
  • 改訂第2版 骨格筋の形と触察法

 

理学療法士のイマリ(@imari_yy)です。

現在は整形外科クリニックで勤務しながら副業(トレーナー&Blog)を継続しています。

 

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  • この記事を書いた人

イマリ

【資格】脳卒中認定理学療法士/運動器認定理学療法士/中級障がい者スポーツ指導員/ 【経歴】総合病院▶︎回復期病院▶︎訪問看護ステーション▶︎訪問看護ステーション▶︎整形外科クリニック/合計4度の転職経験/

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