スキルアップ

【理学療法士にとっておきの勉強法】若手理学療法士がやっておくべき3つの学習方法を伝授。

 

【ブログ管理人】理学療法士のイマリ(@imari_yy)です。

 

僕が体験をもとにオススメする学習方法の紹介です。

 

毎日の勉強が大事とはわかっていても効率の悪い学習方法を繰り返しては時間の浪費になってしまいます。

 

まずは、他人の勉強の型(パターン)を知って、取り入れてみることがオススメです。

 

僕なりに持っているその型(パターン)はこちらです。

 

この3つがベストかつマストだと考えていますので、その理由を含めてお伝えします。

 

結論はこの3つ

  • 症例報告を作る
  • 勉強資料のプレゼンを作る
  • 通勤時間or昼休みに1論文だけ読む

 

 

これこそがBest(ベスト)かつMust(マスト)の理由

 

スキルアップのためにいろいろな講習会に参加したり、自分なりに勉強したりと試行錯誤してきました。

 

そんなある日、

 

「この3つを実践することが効率良く学習できる!」

 

と、いう結論にいたりました。

 

 

症例報告をつくる

 

目の前の症例に必要な知識をおさえることで、「即」活かされるというメリットがあります。

 

的を得た治療ができなければ、症状が良くなることはありませんよね。

 

症例報告をつくることで、ひとりひとりの患者に対して最善の方法を探すことができる、いわばゴールまでの道のりを見つけることができます。

 

これは、経験値が絶大なベテラン理学療法士なら頭の中で完結できるかもしれません。

 

しかし、若手の理学療法士がすぐに同じレベルまで到達するかというと、むずかしいですよね。

 

泥臭く、地道に、丁寧に患者に向き合いましょう。

 

ちなみにですが、患者が成功体験を繰り返すとリハビリテーションにも良い影響を与えます。

 

それは、同時に治療者側である理学療法士にも当てはまることです。

 

要するに、

  • 臨床推論の仮説が正しいという結果がみえる
  • 結果が出ると、「楽しい」

 

このながれが生まれると、モチベーションも高まります。

 

 

勉強会の資料をつくる

 

この方法の根本的な部分を解説すると、

 

  • 「受け身の姿勢で学習するか」
  • 「主体的な姿勢で学習するか」

 

 

この違いです。

 

もちろん、効率よく学習できるのは後者です。

 

勉強に集中できない、という人にはとっておきのおまけ付きです。

 

  • 他人に発表するつもりで作成すると手を抜けない
  • 根拠を提示するために膨大なインプットが不可欠

 

この結果、嫌でも知識を蓄積できます。

 

無意識レベルで勉強せざるを得ない状況を作りだすという方法です。

 

この2つの結果、「自分事」として積極的に取り組めるワケです。

 

さらにメリットがありまして、自分で必要だと思うことが資料の内容になりますよね?

それを何度も手軽に見返して復習しやすくなります。

 

具体的な例えであれば「PowerPoint」で資料スライドを作成したあと。

スマホにスライドのデータを保存しておけば、電車やバス、なんならトイレにこもってる最中でもサクッと開いて見返すことができます。

 

しかも新しい知見が得られれば、すぐに資料の修正が可能。

 

これは1石2鳥、いや3鳥の最高のインプットツールですよ。

 

 

通勤時間or昼休みに1論文だけ読む

 

これに関しては正直、内容なんてどうでもいいです。笑

 

本質的な部分としては「継続性」を身につけるための練習と思ってください。

 

臨床に落とし込める論文だったらラッキーくらいに考えてみましょう。

 

あとは、患者に説明できる豆知識を探すとか。笑

 

メモ

たとえば、「足がつる原因」とか「天気が悪くなると手術後の傷が痛く感じる」とか。

なんとなく説明できない話題ってありませんか??

 

何がなんでも、継続です。

 

5分くらいの時間で済むことなんで、できなければ「甘え」以外にありません。

 

 

スキルアップのために必要なこと

 

実際、私が1番効率が良いと感じた学習方法が以上の3点です。

 

ここからは方法論ではなく、もう少し根本的な話しになります。

 

 

成長するために必要な要素とはなんだろうと、考えたお話し。

 

私の持論としては、スキルアップに必要な要素の優先順位は、

 

  1. 解剖・運動・生理学のインプットの「量」
  2. 臨床場面でインプットに応じたアウトプットの「量」
  3. 講習会や職場の同僚に直接的な技術指導をもらう

 

インプットの量が足りない人が、いくらアウトプットしようとしても上限が決まっています。

 

まずは土台となるインプットを鬼の形相でつめこみ、アウトプットで臨床に必要な情報へ研ぎ澄ましていくようなイメージですね。

 

この3点を意識して取り組むことで、スキルアップは確実です。

 

プラスアルファの資格を取得する

 

臨床推論を早くかつ適切に行える力が大事です。

 

たとえば、スキルアップを実感するための1例としては「認定理学療法士」となることがあります。

 

実際に理学療法士協会が定める認定資格を取得する際には、下記の5つが必要です。

 

  1. 講習会の参加などの実績に応じたポイント数
  2. 取得したい分野の必須研修会の参加
  3. 協会が定める必須研修(医療倫理など)の参加
  4. 症例報告を10症例作成
  5. 認定試験

 

 

この中で僕が重要と考えていることは【4.症例報告を10症例作成】です。

 

ここでは、受験者がしっかりと臨床推論をできているかどうかが問われます。

 

基礎的な勉強は学生時代に一応終えているわけでなので、資格取得後は現場で必要な応用的能力が問われているのです。

 

その能力を身につけるためには、日頃から同じように臨床推論を丁寧に積み上げながら磨いていくしかありません。

 

 

臨床推論を磨くための方法

臨床推論を磨く方法についてはいま説明した通りです。

ここでは、できる限り効率よく臨床推論を積み上げるための方法について説明します。

 

ただし・・・
あくまでも私の経験をもとに紹介します。

 

すべての人に当てはまるわけではないかもしれませんが、臨床推論の力を伸ばしたい人にはひょっとすると有効かもしれません。

 

 

 

step
1
症例報告のテンプレートを参考に作成

 

理学療法士協会

▶︎会員ページにアクセス

▶︎認定理学療法士のページにて申請書類の項目へ

▶︎症例報告のフォーマットを確認

 

step
2
作成した項目に沿って情報を記載

ここは必要な情報を厳選して簡潔に記載しましょう。

 

step
3
症例の「なぜ?」を教科書で調べる

まずは、専門の教科書の調べましょう。

あれは「論文の塊」です。

 

各章の最後にかならず引用文献が記載されていますよね。

要はそこから拾ってきた内容+執筆者の経験が蓄積されているモノです。

 

1から論文を探していると時間が膨大になります。

 

まずは教科書で理解しましょう。

 

step
4
教科書で解決しないことを論文で調べる

そして、教科書では不十分な情報があれば、いざ論文検索です。

 

step
5
考察までできたら職場の同僚・先輩へぶつけてみる

これで症例報告は完成です。

 

ポイントとしては完成度は70点くらいでOKです。

 

「症例報告をつくる」

それ自体が目的ではありません。

 

その過程を通して、担当患者の治療の質を上げることと、自分の臨床推論の能力を高めることです。

 

 

勘違いはやめましょう。

 

 

症例報告自体に100点を求めて時間を消費すると、他の部分がおろそかになってしまいますよ。

 

step
6
もっとも可能性が高い仮説を検証する

そして、同僚や先輩に意見を頂戴したら、「どの仮説がもっとも患者の状態に近いか、整合性があり論理的か」について考えましょう。

 

めぼしい仮説があればその仮説に沿って、いざアプローチです!

 

 

自分なりの臨床推論に関しては周囲に肯定されても否定されても、一喜一憂しないことが大事です。

 

淡々と、「この人はそういう視点でみているんだ」と参考にします。

 

べつに周囲と意見が違っても、クヨクヨしないでください。

患者は人間ですし、一筋縄ではいかないものです。

それに、いろいろな視点があって良いわけですから。

 

それらをトータルで考えて、患者の治療を組み立てる。

 

結果が良くなるか悪くなるか検証する。

 

 

この繰り返しが現状、僕の中でベストな方法です。

 

おおまかな流れとしては当たり前かもしれませんが、症例報告のテンプレを参考にするという点が重要です。

 

いずれ認定取得を目指すことになったとしても、作成に慣れますし、そもそもたくさんストックがある状態なので申請の際に時間に余裕が生まれます。

 

 

学生〜新人時代には症例報告をおこなったとしても、たかだ数が知れています。

 

経験とはある意味「数」をこなすという面があります。

 

いかに、

丁寧で

質が高い

症例報告の数を積み上げることができるかで5年後、10年後の未来は変わります。

 

オフライン・オンライン学習方法はいかがなものか

 

先に紹介した学習方法のメリットや手順についてはお話しした通りなので、ここではそれ以外の学習方法について考えてみます。

 

結論としては、それぞれメリット・デメリットがあるためなんとも言えません。

 

ただ、座学のオフライン講習会はあまり価値がないかも・・・と思っています。

結局のところ、オフライン座学講習会だと自宅で教科書読んでれば解決できる内容だったりすることが多いかな〜、と。

 

 

対面式(オフライン)講習会

 

 

メリット

  • 技術講習に関しては、講師から直接フィードバックを得られる。
  • 受講者同士の交流。
  • モチベーションは上がる。

 

 

デメリット

  • 費用が高い。
  • 移動距離(時間がかかる)がネック。
  • 休みの調整が必要。

 

 

オンライン(ZOOMセミナー)講習会

 

メリット

  • どこにいても視聴できる・移動時間がゼロ。
  • オフライン講習会と比べると安い。

 

 

デメリット

  • 安定したインターネット環境が必要。
  • 技術面に関して直接フィードバックをもらうことがむずかしい。

 

 

オンデマンド(動画)セミナー

 

メリット

  • めちゃくちゃ安い
    (月額550円〜約3,000円前後)。
  • いつでもどこでも視聴できる。
  • 何度も繰り返し復習できる。

 

 

デメリット

  • アップロードされた内容のみ。
    (必ずしも求めるコンテンツがあるとは限らない)
  • 月額費用が継続的にかかる。
  • 技術的な部分に関する内容は理解しづらい。

 

 

最後に

 

それでは、最後にまとめます。

 

下記3点が、私流のオススメ学習方法です。

結論はこの3つ

  • 症例報告を作る
  • 勉強資料のプレゼンを作る
  • 通勤時間or昼休みに1論文だけ読む

 

臨床スキルをアップさせるためには必須。

 

どれも大事なので、優劣はつけることができません。

理学療法士としての知識だけでなく、継続性(人間性)を身につけるという点も生涯学習という視点では重要なので、1日1論文は、ぜひ。

 

 

記事の途中で触れたオンデマンドセミナー関連の紹介は下記の記事で紹介しています。

参考スキルアップに必須の動画サービスを比較【理学療法士向け】

続きを見る

 

学習をはかどらせるおすすめアイテムに関しては下記の記事もどうぞ。

参考【現役理学療法士おすすめ】スキルアップに必須のおすすめアイテム

続きを見る

 

それでは、今日も勉強がんばりましょう!!

 

  • この記事を書いた人

イマリ

【資格】脳卒中認定理学療法士/運動器認定理学療法士/中級障がい者スポーツ指導員/ 【経歴】総合病院▶︎回復期病院▶︎訪問看護ステーション▶︎訪問看護ステーション▶︎整形外科クリニック/合計4度の転職経験/

-スキルアップ