【ブログ管理人】理学療法士のイマリ(@imari_yy)です。
この記事は【理学療法士の専門領域】を決める時期について悩んでいる人向けです。
個人的な見解(結論)からお話しすると・・・
【早く決めるに越したことはないですが、5年くらいは浅くてもいいから広く他領域に関わるべきです。】
ひとつの領域しか知らないセラピストは、危険だと思う。
専門領域を決める前におさらい
日本理学療法士協会の【認定理学療法士】の制度による領域をみてみると、全部で【23】の領域に分けられます。
メジャーな領域からマイナーな領域まで数多くありますね。

認定理学療法士の取得状況
領域別 取得者数 ※2020年10月1日データ
ひとを対象とした基礎領域 | 91 |
動物・培養細胞を対象とした基礎領域 | 17 |
脳卒中 | 2779 |
神経筋障害 | 145 |
脊髄障害 | 100 |
発達障害 | 257 |
運動器 | 2896 |
切断 | 11 |
スポーツ理学療法 | 609 |
徒⼿理学療法 | 222 |
循環 | 860 |
呼吸 | 1070 |
代謝 | 362 |
地域理学療法 | 1055 |
健康増進・参加 | 100 |
介護予防 | 427 |
補装具 | 98 |
物理療法 | 40 |
褥瘡・創傷ケア | 16 |
疼痛管理 | 15 |
臨床教育 | 156 |
管理・運営 | 305 |
学校教育 | 114 |
圧倒的な人気は【脳卒中】や【運動器】
逆に少ないのは【褥瘡・創傷ケア】や【疼痛管理】、【切断】という結果になっています。
やはり現場で遭遇する頻度の高い【脳卒中】や【運動器】は、それだけみんなが専門性を高めたいと感じているのかなと推測。
圧倒的に少ない【切断】は確かに現場でも遭遇する機会が少なくて専門性を出すにはちょっとむずかしい気がしますよね・・・。
意外にも【疼痛管理】が少数だったことには驚きました。

今後、需要が高まりそうな領域

地域理学療法
健康増進・参加
循環
やはり今後は高齢化率の上昇も相まってキーワードは【地域】と【予防】かなと。
あとは、より理学療法士の専門性を活かしたリハビリテーションの展開ということで【循環】ですかね。
もちろん【呼吸】や【代謝】も魅力的かつさらに需要が高まる予感がしますが、心疾患に対応できるスタッフはリスク管理能力も高くて価値が高まりそう。
最初に就職した場所で人生は変わる
ところで、あなたが初めて就職した場所はどんな領域を扱っていましたか?
学生時代の【得意科目】=専門領域は【間違い】

- 学校で勉強したことって、現場で全然通用しないなんてよくある
- 学校で苦手科目だった領域でも、現場で経験してみると案外おもしろい
だから、新卒の人は特に注意してほしい・・・。
専門領域を決める前にまずはいろいろ経験してみよう。
少し話しは変わりますが、学校を卒業してはじめて就職した場所って今後の理学療法士としての人生に多大な影響があると思います。

「(良い意味で)こんな理学療法士になりたい!」って感化される人も少なくないと思います。
それと同じで、理学療法士として真っ白な状態のときに、職場で関わる先輩スタッフや患者(疾患の領域)は自分の理学療法士としての【道】を作ると思います。

実際、僕は急性期病院で【脳外科】【整形外科】【循環器内科】を主に経験しました。
どの領域にもそれなりに感化されましたが、当時の脳外科病棟の経験が強く影響して【脳卒中の認定理学療法士】として活動しています。
すると、一度こういった資格をとってしまうと人間は【せっかくだから捨てるのはもったいない】と少なからず思ってしまいがちな生き物。
その後も【脳卒中】という領域を軸に転職を検討する【道】を歩いていました。
転職を躊躇してませんか?
ここで僕が言いたいのは、【せっかく頑張ってきた道(資格)だから】という理由で思い切った進路変更ができないのはもったいない。
▶︎本当にその【道】が自分に合っていますか?
▶︎他の分野のこと、知っていますか?
▶︎その領域にかかわっていて【楽しい】とか【やりがい】は感じていますか?
⇨整形外科クリニックしか知らないなら、【急性期病院】へ転職する
⇨急性期しか知らないならデイサービス・訪問看護ステーションへ転職する
すると、行った先で出会う先輩や同期を中心に、いままで【普通】と思っていた考え方を否定されたりすることもよくあります。

【理学療法】に関することだけでなくて、シンプルに人生観とかも変わることありますよ。
僕のおすすめとしては【はじめの職場で5年くらい働いたら次の職場に転職する】ことです。
理学療法士の転職市場としても5〜6年目くらいの経験者はかなり需要があると推測しています。

- 人件費は比較的抑えることができて、
- 新人教育ができる程度の経験を持った、
- 働き盛りの年代だから。
仮に僕が経営者なら、こういった理由で5〜10年目の経験者を採用します。

そして、このタイミングで【専門分野】をある程度絞って職場選びをします。
とりあえず、転職が怖くても【環境】をかえましょう。
実際、そうは言われても【いざ、転職】って簡単ではないですよね。
でも、行動してみると案外簡単にできたりするもんです。
人間がストレスを感じるのは【過去】と【未来】について考えているから。
【現在】に思考を切り替えましょう。
まだ起こってもいない【未来】を想像してしまうと行動なんてできなくなります。
「新しい環境に慣れるまで心配」
「怖いスタッフがいたらどうしよう」
「急性期って自分でもやっていけるか不安」
「入院リハビリしかやったことなくて外来なんてできるのかな」
「あの病院はスタッフのレベルが高そうで自分じゃ通用しない」

だいたいどうにかなります。
しかも自分が思っている以上に、たいしたことはないもんです。
やってみれば【こんなもん】って感じです。

もし、【いまの環境に不満】があったり【自分がやりたいことは他のことかもしれない】という疑問を持っていれば行動しましょう。
まとめ
専門領域を決めるためにも職場環境は【超・重要】
キーポイントは【転職】に失敗しないことです。
自分だけで転職のすべての作業をやる自信がなければ、【転職サイトを活用】することをおすすめします。
