整形外科クリニックに勤務し約1年になりました。
この1年で転職して良かった/後悔したことは小さいものから大きなものまで挙げ始めればキリがないですが、全体としては「良かった」と感じています。
転職を考えていても整形外科クリニックには何か不安を感じたり、理学療法士としての自分の未熟さから臆病になっていませんか??
理学療法士のイマリ(@imari_yy)です。
過去、転職4回(うち2回は転職サイト活用)を経験。
経歴
▶︎総合病院(急性期病棟業務)
▶︎回復期病院
▶︎(株)訪問看護ステーション
▶︎(株)訪問看護ステーション
▶︎整形外科クリニック(現在)
私の経歴は上記の通り、転々した理学療法士人生を歩んでいます。
特別なスキルなどもありませんでしたが、整形外科クリニックでも勤務できていますし、何より今が1番充実しています。
たとえ1年目だろうが、5〜6年目だろうが整形外科クリニックに転職は可能ですよ。
私自身の経験談を中心にお伝えすることで、少しでも整形外科クリニックへ転職するハードルを低くできればと思います。
ズバリ、給料はいかほど?
整形外科クリニックに転職した1年目の年収は約380万〜400万円ほどでした。
経験年数としては1桁後半の年数なので、やや低めかなと思います。
内訳
基本は年俸制(年収÷12)+αで賞与が少々。
業績連動型なので今後の経営次第ではもちろん”なし”の可能性も十分にあります。
もしクリニックに転職を考えている場合、場所によっては年収500万円前後と好条件もチラホラありますが、募集がかかるタイミングや通勤時間などを考慮して「運がよければ」程度に考えておく方が良いと思います。
そもそも転職で年収が大幅に上がることは期待しない方が良いでしょう。
理学療法士業界は公的保険制度のもとに成り立っているため、おおよその範囲内でしか給料は出ないわけです。
よほど飛び抜けた実績等を持っており自施設の評判をあげてくれる理学療法士であれば給料大幅アップという待遇の可能性はあると思いますが、せいぜい1桁年数で一般的なレベルの理学療法士に破格の条件を提示する場所があれば逆におかしな話しです。
よほど人材不足(=退職率が高いなど)であると疑っていた方が転職の失敗率を減らせるでしょう。
整形外科クリニックで働くメリットは?
ぶっちゃけますが整形外科、スポーツ整形外科領域の臨床経験を積むことくらい・・・。
もちろん、個人の見解ですが。
自分自身のキャリアデザインや専門領域の方向性がマッチしていないと整形外科クリニックで働く恩恵は少ないと思います。
ただ、最終的に回復期病院や訪問に勤務することを見据えているなら1度は経験した方が良いと思います。
解剖・運動学の基礎力をつけるにはもってこいの場所ですし、中枢神経系のリハビリテーションにおいても高確率で「姿勢」や「退行変性疾患」の知識は役に立ちます。
私自身の反省点も踏まえてですが、回復期病院に勤務していた頃よりも整形外科クリニックに勤務している現在の方が中枢神経系患者に対するリハビリテーションを理解できていると思います。
それだけ姿勢等の診かた、考え方は重要だと気付くことができたと言えます。
整形外科クリニックで働くデメリットは?
- 拘束時間が長いこと
- 1単位ないし2単位で行うためカルテの量が増える
(→3単位の場合と比べ余分な労力がかかる) - 同僚スタッフが少ない
(嫌なスタッフが出たときの対処に気を遣う)
給料以外の要素としては上記が思い当たりました。
私の勤務先では基本的に2単位で予定を立てるため時間に関してはゆとりがある方だと思われます。
その他のクリニックでは1単位が当たり前なんてまだまだザラにあるようですし。
実施計画書なんて算定する日にはほぼ説明で終了しそうですよね。
結局、直接的に介入できる時間は少なくなり治療効果が思うように出ないなんてことにもなりかねません。
まわりまわって「患者満足度の低下」という最悪の悪循環にならないように注意が必要ですね。
何に惹かれてクリニックへ転職したの?
- スポーツ領域の専門知識を得るために転職
- 将来、ずっと病棟従事や訪問でやっていける自信がなくなった
- なによりも病棟や訪問での業務は全く楽しくなかった
仕事に楽しさを求めることが正解?不正解?
そんなことはわかりませんが、少なくとも私は「楽しさ」が大事です。
理学療法士になってからというもの、この仕事に楽しみを覚えたことは全くありませんでした。
もし、理学療法士をやめても良いのであれば辞めたい。(生活に困るが)
正直、それくらいの気持ちで理学療法士を続けるか迷っていた頃(訪問看護ステーション時代)、こんな気持ちでは人生ダメになると決意し超苦手意識を持っていた整形外科クリニックへ踏み出しました。
転職して失敗したな、と感じたことは?
- 給料がガクッと落ちたこと
- 思いのほか拘束時間が長い
前職が訪問看護ステーションで比較的高収入であったこともあり、転職後の年収はガクッと下がりました。
税込の月収が約30万円ほどなので、めちゃくちゃ悪いわけではありませんが良くもないです。
朝8時頃に職場へ到着し、職場を出るのが夜8時頃ということで拘束時間は約12時間+通勤時間ということになります。
週休2.5日のために平日の拘束時間が長い、と考えれば妥当かもしれませんがどちらを良しとするかは人によってさまざまだと思います。
個人的には、拘束時間の長さは想像以上だったのでちょっと失敗したかなと感じています。
最初の頃は「まあ頑張れるかな」と思っていたのですが、毎日当たり前のように続くと体力的な面でハードです。
転職の際は見学や面接で「退勤時間」をしっかり確認しておくことをおすすめします。
次に転職するならどこが良い?
- 目標としては、独立開業し理学療法士は辞める
(理学療法士の肩書きや経験は使う) - どうしても理学療法士として生きることになれば「回復期病院」
冒頭でも紹介した通り、総合病院・回復期病院・訪問・クリニックと理学療法士が勤務する主要な職場は経験しました。
当然、どの職場も一長一短ありましたし、それぞれの性格もあるので「絶対にココ!」と言えるわけではありません。
ただ、あくまでも個人の意見ですが業務量(体力面)などを踏まえたうえで、給料・やりがい・プライベートのバランスを取りやすい場所として回復期病院がベストでした。
<以下はクリニックと比較して回復期病院はココが良い>
- 回復期病院はスタッフ数が多い
▶︎急な休みにも対応しやすい
▶︎有休を消化しやすい - 60分(3単位)で予定を組むとカルテ入力は最大8件/日で済む
▶︎20分(1単位)であれば12件/日 - 結果的に残業は少なめ(※職場による)
- 3単位で患者にしっかり介入できる
- 良く言えば給料は安定
- 理学療法以外の業務が少ない
▶︎掃除、洗濯など
周りの理学療法士にもクリニックはおすすめできる?
- 20歳代のうちに経験しておくことをおすすめしたい
- スポーツ整形を経験するならクリニック勤務はおすすめ
なんとなく整形外科クリニックはおすすめしないです。
ただ、理学療法士としてやっていくならクリニックの経験は絶対にプラスになると断言できます。
特に若年層(子供〜30代の大人)の姿勢やスポーツ障害は総合病院でも少ないし回復期病院ではほぼいない。
訪問に限っては99.9%見ることはない・・・と言っても過言ではありません。
年々増える新卒理学療法士に対抗し、自分が雇用されるべき理学療法士になるためには知識・技術の進化は当たり前。
つまりは結果の出せる理学療法士になるということです。
理学療法士の強みは「運動(生理)学・解剖学」です。
(ここで強みを発揮できなければ看護師に立場を脅かされる可能性大だと思っています。)
その強みを磨くためには整形外科クリニックは最適な環境だと実感しています。
求人を探す際のポイントは?
- 収入の内訳
- 福利厚生
- 拘束時間と休日(有休消化率)
- 理学療法業務以外の仕事がどれほどか
上記は最低でもチェックしておきたいところです。
転職活動になれていないと聞きづらいとは思いますが、勇気を出して質問しましょう。
この辺りを入念に確認しないまま入職した結果、ギャップを抱え早期退職というケースは多いです。
私も1度経験はありますが、本当にもったいないです。
転職には時間と労力がかかります。
それらを最小限にするためにも絶対に確認しておくことをおすすめしますよ。
「こんなクリニックはやめとけ」ってどんなこと?
- 業務以外の残業が多いし、その業務を半強制〜強制でやらされる
- 通勤時間が長い場所
- 臨床技術がしっかりしている先輩、同僚がいない
ただでさえ拘束時間長めの職場であるにも関わらず、業務外の雑用が多いと心身は疲弊していく可能性大です。
- 早く帰って趣味に没頭する
- 早く寝て体調を整える
当たり前のことですが、QOLを高めるためには仕事以外に上記のような時間も大切です。
帰宅が毎日のようになれば食事の時間も遅くなり体調だけでなく体型の崩れにもつながりかねません。
結果的にストレスも溜まり、身体だけでなく精神の不調なんてことになればアナタが患者です。
いくら待遇が良くても遠方の職場になれば通勤時間も長くなります。
また、スキルアップには絶対的に同僚の助けは必要です。
ディスカッション、症例検討、実技練習等は欠かせないですよね。
いかにプライベートの時間を削らずに効率よく仕事をこなす・スキルアップするかを考えながら転職先を探す方が賢明だと言えます。(経験談)
最後に
整形外科クリニックで働く理学療法士が転職して感じたメリット・デメリットなどを経験を踏まえ紹介しました。
給料やプライベートの充実を優先する場合は整形外科クリニックはあまりおすすめできませんが、理学療法士としてスキルアップを目指すなら一度は経験すべきと言えます。
あくまでも個人の経験談であり私見が多いですが参考になる部分があれば幸いです。
マイナビコメディカル
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転職は失敗すると、後々痛い目を見ます。
さらに残念なことに失敗したかどうかは転職後1-2ヶ月以内にわかるケースがほとんどです。
実際に転職を4度経験している私(管理人)の意見ですが、ほぼすべての人に当てはまるのではないかと思います。
失敗したと気付く理由
- 見学した際の雰囲気といざ入職したときの雰囲気が違う
- 人間関係が最悪だった
- 面接や求人では見えなかった雑務(サービス残業)が多い
などなど
「隣の芝生は青くみえる」という言葉がある通り、転職する気満々で見学や面接を体験すると多くの場合、いまの職場より良く見えがちです。
これが転職に失敗する理由とも言えます。
失敗をなくすためには、まず①多くの求人の情報を集め、②求人を比較し、③職場の内情(人間関係や残業など)を聞くことがポイントです。
転職サイトの担当者は、これらの情報に特化した専門家です。

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